2009年10月10日

日射熱の利用

暖房による負荷を減らすには、建物から逃げる熱を減らすことが基本ですが、

建物が取得する熱を増やすことによっても、暖房負荷を削減できます。



日射による熱の取得・利用の方法は、取得熱量を増やすこと(集熱)、

取得熱の損失を抑えること(断熱・別の機会にご説明します)、

取得熱を有効に利用し室温の低下を防ぐこと(蓄熱)の3つの手法を用います。



日射熱を取得(集熱)する主要な場所はガラス窓の開口部です。



主要な開口部を南側に大きく取ることが重要で、

床面積の20%以上を真南から±30°の方位に

面する角度に開口部を設けることが理想です。



但し、集熱面であるガラス窓は、熱損失が生じてしまう場所でもあり、

取得を増やそうとすると、損失も増えるというジレンマが生じてしまいます。



したがって、熱収支バランスに配慮した開口部仕様にする必要があります。



ガラスの日射透過率が大きく、断熱性が大きいほど熱収支がよくなります。



蓄熱材として、優れているものはコンクリートやモルタル、タイルといったものです。



内装材の石膏ボードにも、コンクリートの4割程度の蓄熱効果がありますが、

蓄熱量は蓄熱材の容積に比例しますので、厚みの確保が問題になるでしょう。



木材にもある程度の蓄熱高があります。



面白いことに杉に比べ桧は2割ほど、松は2倍ほど、蓄熱効果が高まり、

使用する種類によって大きく異なります。


同じカテゴリー(エコハウス)の記事
照明設備計画
照明設備計画(2010-05-21 06:04)

30万円分お得
30万円分お得(2010-05-14 10:33)

給湯設備計画
給湯設備計画(2010-02-19 09:21)

換気設備
換気設備(2009-12-27 12:07)


上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
日射熱の利用
    コメント(0)